支笏湖は、新千歳空港から車で約40分、札幌からも1時間程の距離にあり、札幌市や千歳市などから
アクセスしやすい場所にあります。
そこにひとたび訪れると多くの自然と湖が広がり、支笏湖で開催される湖水祭りや氷濤祭りなどの
イベントも盛んで、現在多くの観光客が訪れる絶景スポットです。
そんな、豊かな自然に恵まれた支笏湖ですが、その美しい景観はどのようにしてつくられたのでしょうか。
今回、支笏湖のつくられるまでを振り返り、その特徴と支笏湖の魅力を紐解いていけたらと思います。
湖の成り立ち
湖はその形ができるまでの過程によって、いくつかの種類に分けられます。
火山活動によってできた火山湖、カルデラ湖でその他に断層が落ち込んだところに水が溜まって
できた断層湖や地震、土砂崩れなどの自然現象によって水が堰き止められてできたせきとめ湖、
人工的につくられた人口湖などがあります。
主な湖の種類
カルデラ湖…洞爺湖、支笏湖、屈斜路湖、摩周湖、十和田湖
火口湖、火口原湖…芦ノ湖
断層湖…琵琶湖、諏訪湖
せきとめ湖…震生湖、印旛沼・手賀沼
人工湖…奥多摩湖、狭山湖、多摩湖
支笏湖は火山が噴火してできたカルデラ湖
大きな窪地という意味を持つ「シ・コッ」に由来する支笏湖は、その名の通り噴火によって大きな窪地に
水が溜まってできたカルデラ湖です。
カルデラ湖とは、火山が噴火し、その火山地帯が陥没することで、そこに水が溜まってできた湖のことで、
日本には多くのカルデラ湖が点在しています。
その他に代表的なカルデラ湖としては、十和田湖、田沢湖、摩周湖などがあげられます。
4万年前はどんな時代?
支笏湖は、およそ4万年前の噴火によって誕生しました。その火砕流は札幌の南部にまで到達するほど
大規模なものだったと言われています。
その当時の日本列島は旧石器時代最後の氷期で、今よりも寒く海面が低かったようです。
日本列島に人類がやってきたのもちょうどこの旧石器時代からと言われています。
支笏湖を囲む風不死岳、恵庭岳、樽前山
およそ4万年前に大規模な噴火が発生したのち、順に風不死岳、恵庭岳、樽前山の噴火が始まります。
約2万6千年前には、風不死岳、恵庭岳が火山活動を開始しました。そして約9千年前に樽前山が噴火を始め、
約2万年をかけて今の支笏湖を形づくったと言われています。
現在は、火山活動の影響を受けた豊かな森林とその山頂には高山植物を数多く見ることができます。
支笏湖周辺は、四季折々の自然に恵まれ、訪れるものを楽しませてくれています。