次世代に美しい自然環境を残す
我々は支笏湖湖底の清掃活動に取り組んでおります。
水中における清掃活動は全国各地で行われていますが、「どこに、どういうごみが滞留しているのか?」は可視化されていないのが現状です。
GPS電波は水中では届かないので、陸上でスマートフォンで撮影して位置データ取得、というわけにはいかないからです。
しかし、データ化されていないということは、ごみが溜まりやすい場所がわかるのは知見のあるダイバーのみになってしまい、次世代に引き継ぐことができません。
そこで我々は支笏湖でGISを活用して、湖底での活動記録をデータ化することで、ゴミの滞留ポイントを明確化し、自然環境だけではなく、知見も残していく活動に取り組んでいます。
<2022年より、ごみマップ制作開始!>
(千歳川エリア)
(太古の森エリア)
なぜ透明度が高いと言われる支笏湖で水中清掃活動を行っているのか?
支笏湖は10年以上も全国でナンバーワンの水質とされてきた湖です。
しかしながら湖底を見てみると、釣り糸に引っ掛かり浮上できずに死亡した水鳥がいる(ゴーストフィッシング)等、自然の生態系を人間が破壊する状況が散見されます。
(釣り糸がくちばしにガッチリ絡まってしまったようです…)
こうした現状を改善すべく、我々は水中清掃活動に取り組んでいます。
『支笏湖スタイルの水中清掃活動 』の内容
1.ダイビングによる水中清掃活動
水中に潜っての清掃活動に取り組んでいます。
2.GISを活用した水中環境のデータ化
水中ではGPS電波が届かないため、水中環境の情報はデータ化されていないのが現状です。
我々は綺麗な自然環境を残すだけではなく、ごみの滞留ポイントがわかるよう、水中環境の情報をGIS上に残し、データとともに後世に次いでもらうようにしています。
我々が実践している水中環境の位置、地点取りからのデータ化は、全国的にも例を見ない方法のようです。
そのため、2022年にはBlue Root Projectに専門家としてモーリシャスに招かれ、支笏湖スタイルの手法を使って国際社会貢献活動に取り組ませていただきました。
将来構想としては、水中ドローンを活用して水中マップを制作し、ダイバー負担を軽減しながら、より持続的な取り組みにしていく予定です。
(オーシャンデイズでは水中ドローンの操縦ライセンス講習も実施しています)
3.環境保全活動の講演
アウトドア関連のイベントやJICA(国際協力機構)の研修などで、水中清掃活動の具体的なお話や、GISデータ化に関する講演、研修の講師活動を実施しています。
SDGsの取り組みへの企業コラボ,寄付ご支援などを受け付けています
現状この支笏湖水中清掃活動は有志のボランティアによって行われています。
活動を持続可能なものにするには、最終的には活動そのものの価値に人々が気づき、お金を流す環境になることですが、私たちが生きている間にその領域に達することは、正直なところ難しいのでは…と思っています。
ならば、こうした清掃活動で実践しているスキルを活かして、ビジネスとして成立する業務を遂行しながら、こうした活動の価値も高めていければ…と考えております。
活動に賛同いただける方からのお仕事の依頼や企業コラボ、寄付ご支援などを受け付けておりますので、ご関心のある方はお問い合わせフォームよりご連絡いただければ幸いです。
(取材関係につきましてはこちらのお問い合わせフォームからご連絡ください)