支笏湖は、カルデラ湖として有名ですが、今回は
カルデラという地形について整理した情報を、まとめていこうと思います。
カルデラとは、辞書で調べてみると
「火山の活動によってできた大きな凹地のこと」という意味です。
カルデラには大きく、3種類に分類することができ、
①陥没カルデラ
②馬蹄形カルデラ
③侵食カルデラ
が挙げられます。
以下3種類のカルデラについて解説していきます。
【陥没カルデラ】
マグマが地下から地表へ噴出したあと、元々マグマのあった空間が空洞になり、そこが陥没して凹地になったもの。
凹地になるため、そこに雨水や、雪解け水、湧水等が溜まり、湖になることが多いです。
例としては、北海道では支笏湖を初め、洞爺湖、屈斜路湖。青森の十和田湖もあります。
また箱根駅伝では、山登りの5区の選手が一生懸命に走って登ってますが、こちらのコースも
なんと陥没カルデラの一部なのです。箱根山麓にある芦ノ湖は、その土地の中でも顕著に陥没した部分になります。
登り5区の選手が、終盤に下り坂を降りているのは、陥没カルデラの底の方へと降りている道になります。
【馬蹄形カルデラ】
火口付近の山頂部が、水蒸気爆発や、地震などの影響を受け崩壊し、凹地またはU形になったもの。
陥没カルデラに比べて面積で見ると小規模。
国内の山ですと、秋田県の鳥海山、福島県の磐梯山、北海道駒ヶ岳の
山頂部崩壊の部分が、代表的な例になります。
湖になるというよりもむしろ、山頂部が陥没した外観になります。
【浸食カルデラ】
元々は、火山体を形成していた山が、浸食によって火口が大きく広がり、なだらかになったもの。
浸食カルデラの形成は、火山活動とはほぼ無関係で、プレート衝突による隆起や、一定方向の風雨に晒される等の
限定的な条件が揃わない限り、形成されない珍しい地形。
伊豆半島の、湯河原カルデラが代表的。
上記の通り、支笏湖は陥没カルデラの一種ですが、噴火が発生したのは約4.4万年前。
その噴火口が大きく陥没して、直径約14~18kmの凹地が形成。
その後、長い歳月をかけて、雨水、雪解け水、湧水がたまり、今の姿へと変化しました。
湖は最深部で、約360mもあり、日本の湖の中ではなんと第2位!
水量も多いことに加え、底部では火山活動の影響で、暖かい水が残存しており、それが
水温を温めることにより冬期間でも、凍らない「日本最北端の不凍湖」として指定されています。
歴史的に見ても、こちらの湖は非常に興味深い要素が詰まっております。
カヤックツアーを初めとして、ダイビング、シュノーケリング等のツアーを行っております。
ご興味のある方は、ぜひ遊びに来てくださいね。